parasol

「春と、雨と。」

 その頃、自分の才能に絶望し、己に憤り、友人にアタり散らし、精神的に不安定な時期でした。
絵を描くことも無意味に感じていました。
そんなとき、ある歌を聴きました。「悲しいものは悲しいって秘めた雫なら全て受けよう」。
そのワードを聴いたわたしは再び描き始めました。
巧い絵を描こうとか、構図をどうしようとか、配色をどうしようとか、背景をどうしようとか、なにも考えず、ただ感情のままに描きました。
かなしいものはかなしいって認めるよ、うれしい気持ちは皆にもあるんだよ。
自分の心がそのまま絵になりました。

わたしは自分に絵の才能があるとは思っていません。でも、描き続ける未来が見えた。
これはそんなちっぽけな希望です。